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難しいのは・・・

2009.10.21.Wed
あまり馴染みのない領域の案件で泡を食っていました

原稿に走らせる・・・はずの目が、走らせたいのに、「コ、コレ何???」と1行ごとに止まり、同じところを何度も行ったり来たり。何しろ当該領域を理解するために必要なもっとも基礎的な知識さえ欠けている状態だったので、いつものようにGoogle様に縋りながら始めたものの、「この段落のコレとコレは同じものを指してるの?」とか、「なんでこの単語、初出なのにいきなり"the"がついてるんだろう?」などなど、もうぜんぜん頭の中に絵が描けなくて焦りました。それでも、ネット上の大先輩に参考書やお役立ちサイトを教えていただいたり、本をドカッと買ってきたり、原稿内容と似たような特許の文書をGoogle Patent Searchで探して何度も何度も読んでいくうちに、ようやく少しずつ筋道が見えるようになってきて「ホッ」。数日前まではまったく知りもしなかったことについて文章を組み立てるのですから、ほんと、自分でもご苦労さんな話だと思います。関連用語がようやく頭の中に定着してきた頃に納品というのが、ちょっと寂しいですね。

で、あらためて思ったんですけど、文章の表面に表されていることというのは、本当にほんの一部なんですね。文章の背後には、その文を書いた著者の思考の流れや、その領域で常識とされている事柄がドーンと存在しているわけで(要は専門知識ってことなんでしょうけど。ゴチャゴチャとした言い方でゴメンナサイ)、そういうのが多少なりとも理解できないと文が見えてこなくて、例えば、どういう語順にするのが一番適切なのか?とか、さっきも書いた「the」の意味はいったい何なのか?ということがわからず、訳そうにも訳せないのです。

単語レベルでいうと、例えば「restriction enzyme」なんかだったら「制限酵素」としか訳しようがないので、そういうのはいいんですけど、「gene components」となると、なまじ「components」の意味が広く、文脈次第で如何ようにも訳せる曖昧な言葉なので、グッと詰まってしまいます。こういうどんな状況でも何気なく使われる言葉が出てくると、その文の辺りの事実関係を一つ一つ調べてもっとも適切な訳語を探らないと、やっぱり訳せない。動詞だと、「define」なんかも個人的に困ってしまう言葉の一つです。文中のこういう場面でこういうことを「define」と言うとき、日本語で一番ふさわしいのはどういう言葉なんだろう、これが日本人研究者だったら、こういう場合にその口をごく自然について出てくる違和感のない言葉はなんなんだろう・・・というようなことは、やっぱり、こういうプロトコールを踏んで作業している人の目的や狙いはそもそも何で、次の段階としては何を意図していて・・・というような、文章としては書かれていないことをいろいろと調べないと訳せないなぁと、いつも痛感します。よく文脈の理解ということが言われますが、書かれている文章全体も、文章以外のことも含めた大きな文脈のほんの一部にすぎないんですよね。

前置詞も難しいなと思います。「into」ぐらいハッキリしていれば、あまり迷いようがないですが、「in」や「on」はけっこう微妙なときがあって、今回も「~に」なのか「~で」なのか最後まで迷って最終的に変更したところがありますし、「for」なんかすっごい苦手です。こういう小さい言葉で迷ったときほど、前後の文章にピッタリ納まるように訳すには文章の背後を読み込まないと無理だと思いますし、こういうところでどこまで突っ込んで考えるかが訳文の質につながるような気がしています。あ、もちろん、わたしも出来ていなくて、今書きながら「それを目指さなければ!」と思っているところです(涙)。




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