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工藤幸雄さん

2009.12.03.Thu
某所で少し話題に出て、工藤幸雄さんという翻訳家(昨年夏に他界)のことを思い出しました。

わたしがこの人のことを知ったのは、佐藤亜紀さんという小説家が紹介なさっていた本の翻訳者としてです。わたしは当時、佐藤亜紀の熱狂的ファンでこの人の作品は全部読んでいて(今も追っかけていたりします)その人が翻訳の素晴らしさとともに紹介していた本だったので、当然すぐ読みたいと思ったのですが、なんせ価格が二万円近くしたので手が出なかったのです(図書館も生活圏内から外れていて行きにくかったのです)。それが何年もたってから、平凡社ライブラリーから廉価版が出たのを書店でたまたま見かけたとき、「あ、あの本だ」とすぐに思い出して即買い求めたのでした。それがこの本。

シュルツ全小説 (平凡社ライブラリー)シュルツ全小説 (平凡社ライブラリー)
(2005/11)
ブルーノ シュルツ

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帯に「歪んだ創世記」とか書いてある通りたしかに作品自体はちょっとグロテスク。でもね、文章は、もう1ページ目からキラキラしています。翻訳者が濃やかな愛情をかけて、大事に大事に言葉を選びぬいて扱ったことがよく伝わってきて、「言霊」という言葉が脳裡に浮かんできます。訳書として読んで幸せな気持ちになる本は珍しいです。

同じく工藤幸雄さんの手になる翻訳は当然ほかにもあり、もう少し読みやすそうな作品の訳書も出ているようです。

こちらは未読ですが、工藤さんの自伝(某所で話題に出ていたのはこちら)。

ぼくの翻訳人生 (中公新書)ぼくの翻訳人生 (中公新書)
(2004/12)
工藤 幸雄

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実のところ癖の強い方だったようで、「ちょっと辟易するところがあった」とのレビューが多いようです。それでもぜひ読んでみたいと思わせるのが、この本の帯にある「言葉に精通するためには人生はあまりにも短すぎる」という、それだけで涙が出そうになる殺し文句。ぜひ時間を見つけて読みたいと思っています。






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コメント
私も読んでみたいです!
そんなに素晴らしいんですか。
shincha さま

コメントをありがとうございます。
「ええ、ぜひ」と言いたいところですが、作品自体を受け入れられるかどうかが人によって分かれそうです。でも工藤さんの翻訳は、ぜひ一度読んでみてください。

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